業務の高度化で、コミュニケーションスキルが必須条件となる背景
現在、ほとんどの求人票に、必要なスキルとして「コミュニケーション力」と書いてあります。この背景には、IT、や流通の発達などにより、数年前に比べ仕事のスピードが格段に上がったことが挙げられます。これに合わせて業務の効率化が進み、役割分担が細分化されました。
今は、社内の上司やプロジェクトメンバーはもちろん、外部の協力会社などとのやり取りを密に行い、1つの商品を完成させる時代。つまり、一人で完結する仕事はほとんどないと言えるでしょう。そこでスムーズに業務を進めるには、円滑なコミュニケーションが必須になるのです。
ときどき話をすることが好きな人が、「自分はコミュニケーション力がある」と思っていることがありますが、一方的に話しているだけでは「ある」とは言えません。会話がかみ合っていないのでは、コミュニケーションがとれているとは言えないのです。
家電量販店の店員に学ぶコミュニケーション術
私がデジタルカメラを予算3万円で買いに行ったときの話ですが、家電量販店の店員に「3万円で買えるデジカメはありますか?」と聞きました。すると、A社、B社、C社の製品が並べられ、「特にA社のデジカメが売れています」と紹介されました。ここまでは普通の会話です。
それからその店員は、「どんな写真を撮りたいのですか?」と質問してきました。「海外旅行で使いたいんです」と答えると、「では、軽い方がいいですか?」「せっかくですから、色がきれいに撮れた方がいいですよね?」とニーズを聞き出してきました。
そして最終的には、「予算は3,000円アップしますが、これがお客様にはおすすめですよ」と話を進めていったのです。
企業のニーズを把握した上で、自分を売り込む
家電量販店の店員は、私のニーズを聞き出し、自分が持っている知識や経験をもとに会話を進めました。そして、自分のおすすめ商品を私が納得できる形で買わせたのです。この高度なコミュニケーション力に長(た)けているのは、販売職の人が多いですが、職種に関わらず必要な力です。この力を得るには「ニーズを聞き、理解を得ながら意向も通していく」という、意識的なトレーニングが必要です。
転職活動でもこの力は必要です。面接の際は事前に企業研究し、「求める人材」や「自分の何を知ろうとしているのか」を意識します。そして、相手が納得できる形で自分という人材を売り込んでいくとよい結果に結び付きます。